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海外毛糸や編み針について分からないことがあったら、迷わずなないろ毛糸へGO!

糸の途中の瘤みたいなのって何ですか?

なんか糸が解けているみたいにも見えるし、これって糸の不良品なの?

これはネップと言います

自然なネップ


毛糸のネップは、製造過程でできてしまった自然なネップと、人工的に作られたネップの二通りあります。

コットンやリネンなど、太さを一定にし難い繊維の場合、製造過程で繊維の塊ができてしまうことがあります。

もし、あなたがリネンの生地を見たことがあるのなら、生地の至る所にこのネップがあるのを覚えているのではないでしょうか?

コットン生地の場合には、ネップを見つけることはあまりないかもしれませんね。

何れにしても、ネップ自体はリネンやコットンなどの天然素材を使う限り避けられないので、不良品とは言えないのが実情です。

人工的なネップ


繊維メーカーさんとしては厄介者のネップですが、自然な素材という目で見ればこれは個性とも言えなくはありません。

と言いますか、実際にネップが入った生地で作った服は普通に流通していますし、あなたもきっと見たことがあると思います。

多くの場合、リネンやコットンのネップは自然の風合いとして受け取られているんですね。

そんな自然の風合いを演出するために、人工的に作ったネップが入っている毛糸があります。

良く知られているところではツイードと呼ばれている毛糸は、人工的なネップがいっぱい入っています。

そんな毛糸の実例をいくつか挙げてみましょう。

ツイード毛糸

ネップが入った代表的選手


写真は、アトリエ・ツィトロンのツイードソックヤーンです。

とても控えめで上品なネップが散りばめられているのがお分かりいただけると思います。

ネップを語らずしてツイード毛糸を語るべからず、というくらいネップはツイード毛糸になくてはならない存在です。

リネン混紡毛糸

リネンの風合いを生かしています


ウール85%、リネン15%という混紡率のショッペルのアルプ・リノという毛糸です。

染色したウールに、非染色のリネンを撚り込んであります。

リネン繊維の太さが一定していないことを上手に使い、ところどころにネップができています。

なんちゃってツイード


いわゆるフェイクツイードです


一見、ネップが入ったツイード毛糸に見えますが、実は染色技術でネップに見える様に染色した毛糸です。

この毛糸とっても人気があったんですよ。

ちなみにレラーナは、この毛糸とは別に本物のツイード毛糸も販売しています。

スラブヤーン

糸の太さが一定していない毛糸


写真右下を見ると分かりますが、糸の撚りが細くなっているところと太いところがあります。

このような毛糸をスラブ系、またはスラブ毛糸と呼びますが、これもネップの一種です。

ノットヤーン

結び目があるような毛糸


糸の途中にたくさんの結び目があるような毛糸です。

とってもユニークな毛糸ですね。

ファンシーヤーン

ファンシーヤーンと呼ばれる糸に変化をつけた毛糸にもネップが入っている毛糸が多くありますが、あまりにも多すぎてご紹介しきれません。

毛糸屋さんで見つけたりネットショップで見かけたら、どんなネップが入っているか観察してみてくださいね。

いかがでしたか?

ネップが入った毛糸と言っても多くの種類があるんですね。

元々は自然素材の欠点だったネップを反対に活かすことで、こんなにも素敵な毛糸に仕立てるメーカーさんのセンスと技には頭が下がります。

ぜひ、あなたもネップの入った風変わりな毛糸を楽しんでくださいませ。

執筆者

© 2022 細野淳一 なないろ毛糸 DOITUSYA GmbH