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カセ糸の写真からどんな模様が出てくるかを知る方法(その一)

この毛糸からどんな模様が出てくるか想像できますか?


ネットショップで販売されているカセ糸、特に手染めの糸ってカセの写真は掲載されているものの、それで編んだ作品写真って掲載されていないことがほとんどですよね。

これはネットに限った事でなく、少なくとも欧米の手染め糸の販売元は作品画像を提供していません。

理由はいくつかあると思いますが、手染めの場合はすべての糸が異なるため、ある糸で編んだ作品画像を掲載してしまうと、混乱や誤解を招くからかもしれません。

僕たちも、見本市などで何度か「作品の画像はないのですか?」と問いかけましたが、判で押したように「糸から想像して」という返答が返ってきました。

でもこれって、お客様のことを考えたら全然優しくない!

もちろん、カセの手染め糸を買う人って上級者で、糸を見ただけでこれから編む作品を思い浮かべられるのかもしれません。

しか~し、誰だって素敵な糸を見かけたら、それがどんな作品になるのか事前に知りたいですよね。

そんな思いから、カセ糸の写真からどんな模様が出てくるか想像するための手掛かりになる情報をまとめたのがこの記事です。

※ 簡易的な方法ですので、複雑に染められたカセ糸には適応できないと思います。それでも、基本的なことを知っておくと応用できたり、便利なこともあるかもしれませんので余興として楽しんでくださいませ _(._.)_

カセ糸がどんなふうに染めてあるかを知りましょう

まず最初に、手染め糸がどんなふうに染められているかを知っておきましょう。
捩じってあるカセ糸を広げるとこんなふうになっています。

糸を束ねた状態を楕円形に広げている図と見てください ^^;

そして、染め方に大きく依存しますが、束ねた状態で染めるシンプルな方法で上の絵のようにピンク、ブルー、グリーンで染めてあるとします。

ピンクの部分の途中にはグレーで斑に染めてある部分があります。

編んでみました

この糸を編むとこんなふうに模様が出てくるはずです。

(分かりやすいように各色の面積を少し誇張しています)

カセの状態で、長く染められているピンクの部分は多い段数を編むことになるので「面」として現れます。

途中のグレーの部分は「点」や「フレーク・斑」模様として現れます。

そして、短く染められているブルーとグリーンの部分は「線」として現れます。

カセ状態での1周が1ピッチになり、これがリピートされることになります。

まとめ

長く染められている部分は「面」になる。

短い部分は「線」になる。

もっと短い部分は「点」になる。

もちろん、目数によって模様の出方は変化しますから、線が途切れたり、反対に同じ段に別の色の線が現れたりします。

線も直線ではなく斜め線になったりもしますが、これは手染め毛糸の魅力のひとつですよね。

実践編

100gのソックヤーンでやってみましょう


とっかかりは「赤」の部分ですね。

捩じったカセ糸を二つに折って、赤の部分を差し込んで止めてあります。

まず赤はそんなに長くみえませんが、楕円形の端の部分なので折り返していて見かけより長さがありますから「線」になります。

靴下の目数でしたら、1~2段くらいの線になりそうです。

その次の緑の部分は短いですからあまり目立たない「点」になります。

そして、その次のピンクの部分はかなり長いですから「面」で出てくるはずです。

最後の紫はピンクより短いですが赤より若干長い「線」または「面」になって出てきます。

これが1ピッチになりリピートされます。

文章では分かりづらいと思いますので、絵に描いてみると想像しやすいと思いますのでお試しあれ!

実際には...

Raverlyに、このソックヤーンの作品画像があるので見てください。

こちら ↓ ↓ ↓

Ravelry: Nachteule4's Freundinnensocken

あなたの想像と合っていましたか?

違っていたら、それは何処でなぜか考えてみるのも面白いですよね (^_-)-☆

執筆者

© 2022 細野淳一 なないろ毛糸 DOITUSYA GmbH